怪談専門誌「幽」を少しづつ。拾い読みが面白い。
ホラーではなく、怪談という所にこだわりを感じます。

直接的な描写でなく、仄見える怪しい出来事の関係を
聞き手が想像して怖くなるのが慎み深く良いところです。



明治時代には優れた怪談文学の書き手がいましたが、
そこから断絶が100年はあるのです。
岡本綺堂小泉八雲田中貢太郎など、平明かつ怖い文章は
堪らないほど上手く、不思議に古びません。


自分が生まれてから一番怖かった話は綺堂の「白髪鬼」。
子供の頃、怖くて日向から出られなくなった記憶があります。
(乱歩の一寸法師も。こっちは今では全く怖くはないのですが。)